2007/11/4

1)そもそも自動車の燃費ってどういう事?


燃費向上大作戦>>自動車の燃費ってどういう事?

ガソリンの価格上昇という事も手伝って、近所のカー専門店でも自動車の燃費アップグッズ類として電気系やイオン系、磁力など沢山ありました。
しかも、取り付けるだけで簡単に10%〜30%も燃費がアップするそうです。
しかし、ちょっと待って下さい。自動車の燃費というのはそんなに簡単に向上するものなのでしょうか?
自動車で使用されている4サイクルエンジンの場合、ガソリンの持つ熱量の最大30%程度しか動力にする事が出来ず、ほかの70%は熱等により捨てています。(マフラーが熱いのは、有効に利用出来なかった熱が原因です。また、水温や油温が上がるのも同じく有効に利用出来なかった熱が熱源です。しかし、これらの温度が上がる事は、ガソリンを燃焼させて動力を得るという熱機関の場合致し方無い事なので、冷却水や油を抜くことは決してしないで下さい。エンジンが壊れちゃいます)また、せっかく作った30%の動力も補機類(オルタネータやオイルポンプ、ウォータポンプ類の事です)やカムシャフトの駆動、フリクション(ピストンーシリンダ間の摩擦やATのトルクコンバータ、歯車類でのロス)によりさらに目減りしてタイヤに伝わっているのです。

話は変わりますが、2007年度のの東京モーターショウに早速行って来たのですが、部品メーカーさんのブースで燃費アップにきくおもしろいアイテムがありました。
それは、クランクシャフトのメインベアリングをプレーンタイプからボールタイプに変えるというものです。
メインベアリングとはクランクシャフトとシリンダブロックをつなぐ部分のベアリングで、このベアリングはピストンからの大き力を受けつつ、潤滑が求められるので、今まではプレーンタイプを用いていたのですが、工夫によりボールベアリングのようなタイプのベアリングに変更する事が出来たそうです。
どういう事かというと、昔ミニ四駆をされていた方でローラーを純正のものからボールベアリングに変更した際に、ものすごく軽く回った事を体験した方もいるかと思います。

大雑把に表現するとそれぐらいプレーンからボールタイプに変更すると軽くなります。(特に低回転では。現在のエンジンでは低回転時のトルクを上げて、運転時にはなるべく高回転域を使わないようにしています{←高回転=フリクション増加の為。}なので、ボールタイプに変更すると低回転時のフリクションがさらに低くなります。)
それにより、今までに比べメインベアリングで約10%もフリクションを小さくする事が出来るのだそうです。その際の燃費アップは車種にもよりますが約0.8%だそうです。
これはほんの一例ですが、現在の自動車の燃費アップ技術はコンマ何%を削る作業に入っているといっても過言ではありません。 つまり、アフターマーケットのパーツ(電気系やイオン系、磁力等)で何10%も燃費が上がる事はほとんどありえないと思っております。アフターマーケットの製品についてはもっとロジカルに検証されたページがインターネット上に沢山ありますのでそちらをご参照ください。


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